ジェラール・ビュルゴー フレッシュ バトー ド カナール シャランデ サン 血入りの特徴
BATEAU DE CANARD CHALLANDAIS SANG
仕様
・シャラン鴨の骨付き胸肉のエトフェ処理仕様。
老舗のヴィルゴー家が代々受け継ぐエトフェ技術は、その商品を他メーカーの物と見比べると明らかですが皮目にも綺麗にまんべんなくうっ血しており、優しく加熱するとそれはシャラン鴨の芳醇な脂の香りと合わさり特徴あるコクに変化し、きめの細かい肉繊維がその旨みを包み込みます。
・ナント鴨が知る人ぞ知る鴨として認識されることになったのは、16世紀から営業するフランスで最も古いレストラン「La Tour d’Argent」が、1890年から始めたレシピ「Le Canard la Presse」に、この地方の鴨を使い始めたことがきっかけ。野生のゲームの風味を醸し出すために、La Tour d’Argentは、高いエトゥフェの技術を持つシャラン地方の鴨に注目したのです。このレシピに使われる鴨には全て番号が振ってあり、1921年に昭和天皇がこのレストランを訪れた際には、第53211番目のナント鴨を召し上がられている。また顧客の中にはケネディ大統領もいました。
シャラン鴨はルーアン種?
・Burgaud経営者であるマダム・ビュルゴーによると、元々ナント鴨として知られていた鴨は、シャラン地方で飼育されていたルーアン鴨だったという。
パリのLa Tour d’Argentが19世紀にシャラン地方で求めた鴨はこの種であり、羽色はグレーだった。ただルーアン鴨より体躯が大きいバルバリ種が70年代に台頭してきたため、小さいルーアン鴨は業界での生き残りを賭けて改良を迫られた。そこでそれまでのナント鴨に北京ダックを掛け合わせて作られたのが現在のものであるらしい。
Burgaudだけに話を絞れば、現在シャラン鴨(Canard Challandais)と呼ばれているこの鴨は、ルーアン鴨のグレーの毛色が強いもの(Gris)と、北京ダックが勝った白いもの(Blanc)との2種類がある。
グレーのシャラン鴨は全体の5%ほどで、その年によって数は変動する。
グレーがより香りに特徴があると言われることもあるが、それはルーアン鴨の性格が強いためかもしれない。また白の方がグレーに比べてやや大きいのも、小さなルーアン鴨の体躯を大きくするために掛け合わせた北京ダックの血が強いせいだと考えられる。
ただBurgaud自身は、あえてグレーを好む顧客がいるが、確かにグレーの方が風味が強いとはいえ、その差は料理の方法次第で一般的には非常に微妙だと説明している。
ビュルゴー家のシャラン鴨
・ビュルゴー家は代々屠殺業者であり、鴨の飼育自体は近隣の指定を受けた農家がBurgaudによる飼料や飼育方法の指導を受けおこなっている。
大規模な生産者は夏場に年間に流通するシャラン鴨を一斉に屠殺してしまう。一方、Burgaudは年中を通して鴨を生産している。これは農家を直接にきめ細かくコントロールしているためで、季節に関わらず同じ品質のものを生産できるからである。
こうした違いが、工業的な生産方法に対して、Burgaudが伝統的なイメージで見られる理由である。
またエトゥフェの技術にもそれぞれに秘密があり、鴨の飼育から屠殺までの全ての工程を経て、最終的な鴨の味に違いがあるという。
少なくともBurgaudはナント鴨の時代から100年以上もLa Tour d’Argentに自社の鴨を納入している事実が評価を手伝っており、また実際に希少価値も高い。
メーカー・生産者など
GERARD BURGAUDジェラール・ビュルゴー